はじめに:
NPO法人Mirai Kanaiが配信する番組「ミラクルモンスター」ブログへようこそ。今回は、上場企業CEOのコーチングから年間130回の講演まで、人の可能性を科学的に引き出す多彩な活動で注目を集める南山紘輝さんをお迎えしました。脳科学・言語学・波動研究を横断する31歳の”人間可能性研究者”が語る、常識を疑い続けるキャリアストーリーをお届けします。

ゲストプロフィール:
南山紘輝(みなみやま こうき)
- 本業:上場企業グループ顧問コーチ、滋賀大学共同研究者
- 副業:講演家・セミナー講師(年間120〜130回開催)
- 専門:脳科学、言語学、音響学、NLP、統合医療
- 実績:500名超のコーチング、年間1400時間のセッション
- 言語:日本語、英語、フランス語、ドイツ語
- 著書:『日本人が”英語脳”になる、たったひとつの方法』(大和出版)
公式リンク:
- Instagram:「南山紘輝」で検索
- Nalpus for Business:https://nalpus.jp/
多彩すぎる現在地――本業と副業の境界線:
イ: まずは南山さんの現在のお仕事について教えてください。
南山: 副業が講演家・セミナー講師で、本業がコーチングです。癒しの研究を続けており、どうすれば人は癒されるのか、どのような心臓や脳の状態で本来の能力が発揮できるのかを研究しています。これをライフワークとして年間120〜130回セミナーを開催しています。
本業では上場企業の顧問コーチとして、子会社や買収企業のCEOたちのコーチングを行いながら、滋賀大学と共同で「人が伸びる条件」「生きやすい状態」を南山教育研究所で研究しています。時には滋賀大学で教授陣にコーチングを指導することもあります。
原点① 田舎少年の”脳みそ愛”:
イ: 子どもの頃、今の活動につながる体験はありましたか?
南山: 京都・大原の田舎でクワガタ採りと魚釣りをしながら育ちましたが、ずっと脳みそが好きでした。七田アカデミーの右脳教育教材で、人間の能力を超えた力をどう発揮するかに興味を持っていました。
きっかけはジャクソン5の「ベン」。12〜13歳のマイケル・ジャクソンの歌声に衝撃を受け、「どうすればあんなパフォーマンスができるのか」と考え始めました。高速処理、本一冊の暗記、フラッシュカードなど、様々なトレーニングを重ねていました。
原点② 英語への憧れと波動水体験:
南山: 小学4年生の時、ニセコでオーストラリア人の英語を聞いて「なんて綺麗な周波数」と感じ、英語に魅了されました。
もう一つ特殊だったのが、母に連れられて体験した波動水です。水に情報を転写する医学的アプローチで、小学4年生から現在まで飲み続けています。体と感情の調整に使っていたので、波動・脳・英語という三つの興味が小学校時代から芽生えていました。
キャリアスタート――英語コーチングスクールの成功:
イ: 最初のキャリアは英語コーチングスクールだったそうですね。
南山: 留学から帰国後、すぐに起業しました。英語学習に苦手意識を持つ方に、学習法だけでなくマインド面も重視したアプローチでスクールを運営し、全国ランキング20位に入っていました。
イ: 留学先はどちらでしたか?
南山: フランスのリヨンに18〜19歳から3年半住んでいました。みんなが英語圏に行く中で「面白くない」と思い、難しい言語に挑戦したくてフランス語を選択。日本人ゼロの環境を求めて行きました。
人生を変えた出会い――10カ国語を話す担任教師:
イ: 今のキャリアの決定的なターニングポイントは?
南山: 小学校時代から生きづらさを感じやすい傾向にありました。根拠のないシステムに不自由さを感じ、「どうすれば人は自由になれるのか、もっと自分を表現できるのか」を常に考えていました。
高校3年生で出会った担任が10カ国語を話す方で、世界観が今まで出会った大人と全く違いました。広い視点で物事を捉え、常に「それって本当かな?」という疑問を持つ姿勢に感銘を受け、そこから毎日8時間英語を勉強する”狂気期”が始まりました。
二刀流アスリートの身体研究:
イ: 野球とバレーボール両方で推薦が来たそうですが?
南山: 小学校からバレーボールのキャプテンをしながら、中学では土日に野球クラブチームに参加していました。両方から推薦をいただきました。
中学時代から身体の動きのコツ、骨の使い方、緩み方を研究していました。高岡英樹さんの本を読んで、武道家とイチロー選手の体の共通点を探るなど、仕組みを知りたいという好奇心が強かったんです。
学習の極意――体験ファースト、知識セカンド:
イ: 知識を取得するコツはありますか?
南山: 体験がないと知識は腑に落ちないので、まず体感があって疑問が生まれ、その疑問を解決するために知識を求める流れが多いです。体験ありき、行動ありきだと思います。
例えば化石が好きで「自分で作れるんじゃないか」と土に顔を埋めてから、化石について勉強を始めました。動かないと情報が見えないんです。
コーチングの醍醐味と最大の難しさ:
イ: 今の仕事で一番面白い瞬間は?
南山: 人の可能性に触れる仕事なので、ちょっとしたきっかけで人が変わる瞬間を毎日見られます。2週間で全く違う結果を出す方を見ると、人は意識の違いでこんなにも世界が変わるんだと実感し、もっと研究したくなります。
イ: 逆に難しさは?
南山: コーチングの最大のルールはアドバイス禁止。クライアントの中にあるものだけを引き出すため、自分の信念や意見を消さなければならない。人それぞれの性質、言葉、心の使い方、目の動かし方を全て読み取る必要があり、AIには絶対できない部分です。
“2週間で変わる人”の科学的分析:
イ: 視聴者質問「2週間で変わる人と変わらない人の違いは?」
南山: 一番重要なのは行動時の意図の違いです。人は十分に休息してボーッとしている時、$$DM$$(デフォルトモードネットワーク)が活性化してアイデアが生まれます。
行動時に「どんな脳の刺激を与えたいか」を意識すると反応が変わります。掃除で「この筋肉が発達している」と意識するだけで、4週間後にその部位だけ体脂肪と体重が減少する研究もあります。
さらに、失敗体験があるほど脳は成長しやすいんです。$$VTA$$(腹側被蓋野)にある「乗り越え細胞」が、興味があるのに手に入らない体験で活性化し、睡眠中にニューロンを調整します。結果を出す人ほど、行動の意識と失敗体験が多いのが特徴です。
迷った時の”セーブポイント”戦略:
イ: 道に迷った時の指針はありますか?
南山: 高校3年生で刺激を受けた時の音楽を聞いたり、小学4年生で波動を学んだ場所に行ったりします。自分の変化が促された場所に戻ることで、セーブポイントにリセットして再スタートできます。
イ: まさにゲームのセーブポイントですね!
南山: そうそう!セーブポイントに戻ってリセットして、またそこから始める感じです。
人生を変えた映画『ヒール』:
イ: 影響を受けた作品はありますか?
南山: 小学3年生の頃は『ジュラシック・パーク』のグラント博士に憧れて古生物学者になりたかったです。
ただ、今の仕事に直結したのは『ヒール』というドキュメンタリー映画です。医師たちが「癒しとは何か」を医学的視点で語る作品を2016〜2017年に見て、統合医療の研究を始めました。「こういう人が世間にいるんだ」という発見が行動力を与えてくれました。
アドバイスの脳科学――なぜ人は説教したがるのか:
イ: 視聴者質問「アドバイスせずに聞くコツは?」
南山: アドバイスや説教は脳内でドーパミンが大量分泌されるため、する側は快楽を得ています。一方、される側は求めていてもコルチゾール値が上昇してストレスを感じるんです。
アドバイスしたくなる時は、ドーパミンをコントロールする$$セロトニン$$が不足している可能性があります。疲れていたり、安心安全な場所がない時ほど人はアドバイスしやすくなります。
脳の成長は自発的行動でしか促されないという研究もあります。強制的な指示では$$BDNF$$(脳由来神経栄養因子)が増加しないため、「一緒に考える」アプローチが効果的です。
未来ビジョン――日本人のための癒し研究:
イ: 将来の大きな目標は?
南山: 先日1万人のフェスに出演して、大人数が心を一つにする力を実感しました。今後は大規模イベントを開催し、参加者の心拍、細胞変化、エネルギー状態を全てデータ化したいです。
幸福に関する論文の77%はアメリカ発で、日本人には合わない部分が多いんです。アメリカ人と日本人ではドーパミン受容体もセロトニン受容体も数が違うため、日本人にとっての癒しを科学的に解明することが使命です。
キャリア構築の極意――信念を固めるな:
イ: 同じようなキャリアを目指す人へのアドバイスは?
南山: とにかく信念を固めないことです。「これが正しい」という世間の声に対して、常に「別の視点もあるんじゃないか?」と質問し続けることが重要です。
コーチングや講演の業界では皆が同じことを言い始めていますが、それでは差別化できません。別の視点を持ち続けることで、自然とブランディングとマーケティングが生まれます。
生き方の結果がブランディングだと考え、情報収集より自分の探求を重視し、グレー思考で物事を見ることで、しっくりくる発信内容が見つかるはずです。
最新セミナー情報:
南山: 7月12日(金)13:00〜16:00に沖縄・那覇市で癒し研究セミナーを開催します。研究結果の共有と実践的な呼吸法・瞑想を行います。詳細はInstagramのプロフィールリンクをご確認ください。
沖縄は解放的な空気感で「元気になりたいなら沖縄」という感じです。8月にも行く予定です!
番組からのお知らせ:
NPO法人Mirai Kanaiでは、番組応援団・スポンサー様を募集しています。面白い人や地域を元気にしたい企業様・個人様は、ぜひInstagramまでDMをお送りください。
エンディング:
イ: 南山さん、本日は貴重なお話をありがとうございました!
南山: こちらこそ、ありがとうございました!
常識を疑い続け、体験から学び、科学的に人の可能性を追求する南山紘輝さん。彼の「信念を固めず、グレー思考で生きる」という哲学は、現代を生きる私たちにとって重要な指針となるでしょう。