はじめに
この度、NPO法人Mirai Kanaiが運営する番組「ミラクルモンスター~みらもん~」に、BrandBuddyz合同会社代表のマーケッター、テルヤヒロキさんをお迎えしました。パーソナリティのズケヤマセイラと宮城拓真が、ユニークな経歴と珍しいお仕事を持つテルヤさんのストーリーを深掘りし、リスナーの皆さんの日常に新しい発見やワクワクをお届けします。
「ミラクルモンスター」は、事業主や珍しい仕事をしているゲストを招き、そのキャリアストーリーを語ってもらいながら、起業や事業運営に関する悩みをリスナーと共有する番組です。この番組を通じて、リスナーのキャリアや事業の成功を支援し、NPO法人Mirai Kanaiのネットワークを広げることを目指しています。
ゲストのプロフィール
テルヤヒロキ

マーケッター テルヤヒロキ
テルヤヒロキさんは、沖縄在住のマーケッターであり、BrandBuddyz合同会社の代表を務めています。主な活動は、中小企業や自治体向けのブランディング、マーケティング、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進です。
特に、うるま市の観光PR業務に深く携わっており、以下のような実績があります。
• うるま市観光物産協会のウェブサイト制作と運用
• うるま市の公式YouTubeチャンネル内の番組「55 ウルマラバーズ」の企画プロデュース(4年連続担当)
テルヤさんの仕事は「仕事は自分で作るもの」という哲学が根底にあります。 彼はHubSpotソリューションパートナー、Wix公式パートナー、THINKIFIC公式パートナー、CAMPFIREキュレーションパートナーでもあり、デジタルブランディングとデジタルマーケティングの専門コンサルティングを提供しています。
ChatGPTセミナーも多数開催しており、恩納村商工会、沖縄ザーレン倶楽部、沖縄県中小企業団体中央会などで講師を務めました。
また、日々の気づきやノウハウを共有するポッドキャスト「テルヤヒロキの沖縄マーケティングラジオ」と関連ブログ記事を毎日配信しています。
ポッドキャスト
https://open.spotify.com/show/3Q6SLccd6hb81txtf5SJkK?si=6cc7f388e7994e94
ブログ
https://blog.brandbuddyz.com/
イ:テルヤヒロキさん、本日は「ミラクルモンスター」にお越しいただきありがとうございます。まずはリスナーの皆さんに、現在どんな活動をされているのか自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか?
テルヤヒロキさん:こんにちは。BrandBuddyz合同会社の代表をしております。私はブランディングとマーケティング、そしてDX(デジタルトランスフォーメーション)を主な仕事としています。対象は中小企業と自治体ですね。特に、うるま市の観光PR業務はまるっと担当しています。うるま市の観光物産協会のウェブサイトの制作・運用や、公式YouTubeチャンネルの「55 ウルマラバーズ」という番組の企画プロデュースをもう4年連続でやらせていただいています。
イ:そうなんですね、すごい!今日はその裏話もぜひお聞きしたいです。
最初の質問ですが、子供の頃や学生時代はどんなことに興味を持って、今の活動につながるような体験がありましたか?
テルヤヒロキさん:子供の頃は、とにかくものづくりが好きでしたね。
特に機械いじりが好きで、外で遊ぶよりも家でプラモデルやミニ四駆を改造したりしていました。
子供の頃の夢はロボットを作ること、あとは大工さんなど、ものづくりに関わる仕事に就きたいと思っていました。
イ:確かに、今の仕事にも繋がっていますね。社会に出て最初に選んだお仕事やキャリアは何だったのでしょうか?
テルヤヒロキさん:私は沖縄職業能力開発大学校、通称ポリテクの電子技術科を卒業しました。卒業後、高校生の頃からボランティアで関わっていた英会話スクールの会社がNPO法人を立ち上げることになり、そこにジョインして子供起業家を支援するNPO法人を立ち上げたのが最初の仕事です。当時20歳でした。
イ:最初からものづくり、立ち上げだったのですね。ポリテクでは何を学ばれたのですか?
テルヤヒロキさん:電子技術科だったので、簡単に言えば機械の中の回路設計やプログラミングなどですね。
ただ、そこで挫折を経験しました。
この世界で生きていくには数学と物理学が必要だと分かり、プログラミングも向いていないと感じました。
そんな時にNPO法人を立ち上げる話があり、そこにジョインすると決めました。
イ:今のキャリアにとってターニングポイントとなった出来事や決断はありますか?
テルヤヒロキさん:ターニングポイントは多すぎて何が一番か分かりませんが、いくつかありますね。
まず、20歳でNPO法人を立ち上げたことです。
沖縄県内では32番目のNPO法人で、テレビやラジオ、新聞でも注目されました。
沖縄こどもの国がリニューアルで閉鎖している期間に、沖縄市役所や民間の方々と協力して、若いメンバーでプロジェクトに関わらせてもらいました。
子供たち150人とお化け屋敷を作り、一時的に開園して家族を驚かせるというプレイベントを企画し、これが大成功して仕事が入るようになりました。
24歳の時、最初のターニングポイントが訪れます。
私は当時副理事長という立場ですっかり天狗になっていて、他の世界で自分の実力を試したいと思うようになりました。
広告代理店と一緒に仕事をする中で、自分の実力の低さを痛感し、自分から売り込みをかけて広告代理店に転職しました。
そこから2年ほど働いた後、再び自分の実力を試したくなり、東京渋谷にあるペットの火葬会社、その沖縄営業に転職しました。
ヨットチャーターで散骨したり色々な展開でうまくいきそうだったのですが、2016年の海の日、台風の後にガジュマルの木に2トントラックをぶつけて廃車にしてしまいました。
1500万円のトラックです。この事故で、助手席側は屋根がえぐれるほどでしたが、私は生きていて、社長からは「生きてて良かった」これは何かのきっかけだと思い東京に行くことにしました。
これが2回目のターニングポイントです。
イ:様々な経験をされていますね。その中でテルヤさんが得たものや、大切にしている価値観はありますか?
テルヤヒロキさん:はい、たくさんあります。一番は「仕事は自分で作るもの」というマインドですね。20歳のNPO時代、給料が8万円だった頃、電気屋さんから段ボールを集めてお化け屋敷を作り、入場料で稼いだりしていました。
仕事は与えられるものではなく、自ら作り出すものだと、20代前半で深く学びました。
また、「人生は自分でコントロールするもの」「問い」を立てることが重要だと考えています。
イ:まさに!ホームページが不要なケースもありますもんね。では、お仕事で一番大変なことは何でしょうか?
テルヤヒロキさん:一番大変なのは「答えを作る仕事なので、答えがない」ことです。
ホームページ制作や動画制作をする際も、クライアントは「何が良いか分からない」という状態なので、こちらで正解をいかに作っていくかが、毎回勉強になり、もがくところですね。
自分たちが作ったものが「これが正解だよ」と世に知らしめていく感覚です。
イ:なるほど、正解を創造していくんですね。ちなみに、大失敗したなと思う経験はありますか?
テルヤヒロキさん:大失敗と言われると、パッとは思いつかないですね。小さい失敗はありますが、それは「学びか成功か、どちらか」だと思っているので、正直「失敗」という概念がないんです。大きな問題になる前に抑えたり、失敗をどうにか正解に変えていくので、私の中で
は「ネタが増えただけ」という感覚ですね。
イ:面白い!「ネタが増えただけ」ですか!キャリアの中で迷ったり、立ち止まったりした時に立ち返る指針はありますか?
テルヤヒロキさん:はい、あります。
まず、自分の今の人生がどのターニングポイントの中にいるのかを正しく知ることです。
私はうるま市の有名な占い師、統計の専門家であるちづこ先生に、20代から年一回程度相談しています。
人生は山あり谷ありなので、客観的に見て「今は耐える時期だな」とか「成長する時期だな」といった判断の参考にしています。
大きな決断をする時は、成功確率を高めるため、できるだけ多くの人に相談することの価値も感じています。
もう一つ、今の自分から物事を決めるのではなく、10年後にもう実現している自分から今を見るという方法をよく使います。
10年後の自分だったら、今の自分にどうアドバイスするかを考えるんです。
イ:10年後の自分からですか、面白いですね!影響を受けた本や人物はいますか?
テルヤヒロキさん:コンサルティングやマーケティングに関しては、神田昌典先生の書籍に影響を受けています。
また、日本に「7つの習慣」を持ってきたジェームズ・スキナーさんのオーディオブックも聴きました。ラーメン屋さんの店長をしていた頃、自分を変えるためにマインドコントロールをするために聞いていましたね。
イ:ラーメン屋さんの店長もされていたのですね!どのタイミングだったのですか?
テルヤヒロキさん:トラック事故をきっかけに東京本社勤務になり、その会社がラーメン事業も展開していたので、28歳で赤字だったラーメン屋の店長になりました。
当初はやりたくなかったのですが、「コンサルをやる上でのケーススタディだ」と捉え直して取り組みました。
イ:どのようにして赤字から黒字にされたのですか?
テルヤヒロキさん:ラーメン経験はなかったのですが、マーケティングを勉強していたので客観的に物事を見ることができました。
• まず、新規顧客集客のために、仕入れ業者から花輪をいただいて餃子半額キャンペーンを行い、車が目立つように駐車させて入りやすい雰囲気を作りました。
• 次に、客単価アップのため、ポップを使って季節のおすすめメニュー(例:夏に白金を追加で+100円)を提案しました。
• そして、リピート率向上に非常に効果的だったのが、100円ショップのノートを使った「交換日記」です。
お客さんが書いたコメントにパートさんが赤ペンで返信するんです。
これがアナログのSNSのように機能し、お客さんが次の来店時にどんな返事が書かれているか見に来るようになり、リピートに繋がりました。
他にも、掃除の徹底や、従業員間のコミュニケーション改善にも力を入れました。
店長の愚痴が原因で従業員間の不満が溜まっていたので、パートさんを集めてブレインストーミングを行い、皆でアイデアを出し合って、役割を与えました。
例えば、「トイレプロデューサー」のように、肩書きをつけて責任感を持たせました。
料理に関しては、ハローワークで募集した60歳の元イタリアン料理長を副店長にし、彼がカラオケの練習や大会の時間を優先できるように配慮することで、新商品開発を任せることができました。結果、3ヶ月で黒字化できました。
イ:すごい、本質をついたマネジメントですね!最後に、テルヤさんの未来の展望についてお聞かせください?
テルヤヒロキさん:大きな目標としては、2年以内に外国人メンバーを採用し、世界各国から集まったスタッフと沖縄でビーチパーティーを含む社員総会を開催したいと考えています。
現在のチームは、自社雇用の3名と、プロジェクトごとに5~10名のフリーランスで構成されており、基本的にリモートワークです。この体制をさらに整え、私が関わらなくても回る仕組みを構築中です。
この目標達成のために、AIを徹底的に活用しています。
言語の壁はAIでなくなったので、タスク制作においては属人化ではなく「タスクに人を当てる」方式に移行し、業務の効率化を進めています。必要な知識やノウハウは動画にして多言語対応させていき、海外の人が言語の壁なく学べる環境を構築しています。
これにより、海外企業の案件にも取り組める体制を整えたいと考えています。
沖縄はコンテンツの宝庫であり、4時間以内に20億人のマーケットにアクセスできるという立地的な優位性があります。このポテンシャルをもっとビジネスに活かしていきたいですね。
人間とAIの役割分担として、AIには置き換え可能なタスク(報告書作成や書類作成など)を任せ、人間はコミュニケーションや創造的な活動、感情的な部分に時間を使えるようにすべきだと考えています。
イ:最後に、この番組を聞いている方々、特に若い世代で悩んでいる人たちに向けて、アドバイスやメッセージをお願いします!
テルヤヒロキさん:悩んでいる人に対しては、「考えないで行動すること」を伝えたいです。 「悩む」のと「考える」は全く違うことです。「悩む」というのは、まだ起きていないことに対して不安になっているだけで、内向きな状態です。
しかし「考える」というのは、行動するために考えることです。
「暇な人ほど悩んでいる」というのが私の持論です。
悩んでいるということは、行動していないだけ、暇なだけなんです。
忙しく行動していれば、悩んでいる暇はありません。
ぜひ、行動することで、新しい道が開けるはずです。
イ:素晴らしいお言葉、ありがとうございます!テルヤさんの活動について、リスナーの皆さんがチェックできるウェブサイトやSNSがあれば教えてください!
テルヤヒロキさん:はい。私は毎日ポッドキャスト「テルヤヒロキの沖縄マーケティングラジオ」を配信しています。
「テルヤヒロキ 沖縄マーケティングラジオ」で検索して、ぜひフォローしてください。 また、ポッドキャストの音声をベースにしたブログ記事も毎日更新しています。
マーケティング、ブランディング、DX関連の話が多いので、こちらもぜひチェックしていただければと思います。
イ:照屋弘樹さん、本日はお忙しい中、本当にありがとうございました!
テルヤヒロキさん:ありがとうございました!