本日は、ユニークな経歴を持つ素敵なゲスト、下地潤栄さんにお話を伺います。
ゲストプロフィール

- ゲスト名:下地 潤栄(しもじ じゅんえい)
- プロフィール:賃貸経営者コミュニティ「沖縄大家の会」の代表。また、「繁栄軍師」として、東洋哲学の視点から経営者へのアドバイスや、帝王学講座を開催しています。主婦や起業家など一般向けにも帝王学講座を開講しています。
- Facebook https://www.facebook.com/junei.shimoji
ホームページ https://www.繁栄軍師.com/
イ:皆さんこんにちは。パーソナリティのズケヤマセイラとまえうみさきこです。この番組は、ユニークな経歴や珍しいお仕事をしている方をゲストにお招きし、その道のりや考え方、夢中になっていることをとことん伺って、リスナーの皆さんと一緒に勝手に応援していく番組です。本日のゲストは、下地潤栄さんです。どうぞよろしくお願いします。

下地:よろしくお願いします。
イ:早速ですが、下地さんは今どんな活動をされているのか、リスナーの皆さんに自己紹介をお願いできますか。
下地:活動は色々していますが、大きな役割としては、沖縄大家の会というアパート経営者のコミュニティの立ち上げ人で、現在そのまま代表をさせていただいています。会員数は600名ちょっとぐらいです。また、繁栄軍師として、帝王学と算命学を用いて経営者さんに対するアドバイスやコーチング的なこともしています。
イ:以前、まえうみさんとは、琉球癒書の講座でご縁があったそうですね。
下地:はい、まえうみさんとは琉球癒書の講座でご一緒させていただき、そこからお話をいただくようになりました。
キャリアの原点と商売への興味
イ:子供の頃や学生時代は、どのようなことに興味を持っていましたか。
下地:子供の頃、小学校1年生ぐらいから商売にすごく興味を持っていました。学歴ではなく、何かを作ったり、近所の人に配ったり売ったりする活動です。与えることで喜んでもらえるのを見て、将来商売的なことはやりたいと思ったのが原点です。例えば、お祭りに行けない子たちのために、水風船取りの腕を活かして、取ってきた水風船を自宅の前で10円や20円で売るなど、商売チックなことをしていました。
イ:それは今の生き方にも繋がっていますか。
下地:あります。お金をかけなくても、笑顔やちょっとしたお手伝い、つまりゼロ円で人を喜ばせることを色々やってきました。その経験から、お金をかけても成果に繋がる広告費や予算などだけでは、人を喜ばすことは絶対にできないという考えが、今の生き方にも繋がっています。
イ:社会に出て、最初に選んだお仕事は何でしたか。
下地:最初は接客業でカフェのウェイターをしましたが、その後、外国へ留学したいという目標があったため、お金を貯めるために建築系の仕事(ボード屋さん)もしました。
イ:その建築の仕事の経験は、今の活動に繋がっていますか。
下地:その当時の親方が、横浜や神奈川で選ばれている方で、その方から多くを学ばせてもらいました。学んだのは、自分ができることで人をより一層上に上げるという姿勢や、「気に食わない仕事は一切やらない」という仕事の選び方です。その親方は、自分がやるべき仕事と、自分ではない人でもこなせる仕事とを明確に持っていたので、仕事を選ぶことの大切さを学びました。
大きな転機となったアパート経営の苦境と会設立
イ:今のキャリアにとって、決定的なターニングポイントとなった出来事や決断はありますか。
下地:あります。アパート経営をしていた中で、アパートを建てて2年ぐらいで空室が出始め、銀行からの借入で経営していたので、お金が回らなくなり苦しくなった経験が非常に大きいです。その当時、相談できる相手が建築会社や不動産会社しかおらず、情報が正しいのか分からなかったため、仲間が欲しいと強く思いました。
下地:経営難に陥った時は、「隣の満室は、自分の損失」だと考えるくらい、心がねじ曲がっていました。
下地:そんな時、不動産に特化した経営コンサルの宮城豊さんに出会ってコンサルを依頼しました。宮城さんは物件を見て、「何百人も相談に乗ってきたが、ここまで徹底してやっている大家さんは見たことがない。あとポイントを少し変えれば絶対うまく回り始める」と言って、コンサル料を受け取ってもらえなかったんです。その時に宮城さんが、「あなたがされていることで他の大家さんが同じことを再現できるようになったら、いっぱいの人が救われるようになるから頑張ってくださいね」とおっしゃったんですね。
イ:それで大家の会を立ち上げる決意をされたのですね。
下地:はい。「僕が自力でここを満室にすることができたら、それを持って人の役に立つ人間になりたいと思います」と決意し、大家の会を立ち上げる決意をしました。それが約20年前のことです。
イ:その後、物件は満室になりましたか。
下地:できることをとにかく徹底的にやっていったら、半年後にはすぐに満室になり、数ヶ月後には行列物件になったんです。1部屋空くごとに32件のキャンセル待ちが出るほどでした。
イ:そこから、知識を共有する活動を始められたのですね。
下地:満室になった時に、僕が何をしたかを文章にまとめて小冊子を作りました。それを自宅のプリンターで夜中に妻と一緒にとめて、困っている人や欲しい人に無料で配り始めました。5000冊以上配ったと思います。その活動を通じて、僕の中の考えが「隣のライバルは自分の大切なパートナーにもなりえる」に転換しました。隣の大家さんと協力することで、満室の問い合わせが来た際に、お互いに紹介しあえる関係になったんです。そういう仲間が欲しいという思いで、大家の会を立ち上げました。
下地:沖縄大家の会は、利益目的ではないので、入会金も年会費も月会費も0円で運営されています。
帝王学との出会いと「非効率」の追求
イ:大家の会を立ち上げ、小冊子を配る中で、何か変わったことや得たものはありますか。
下地:色々な方のお話を聞くうちに、「こうやったらうまくいく」という方法をアドバイスしても、一定数(1人か2人)の人が、わざわざ現実を壊すようにアレンジしてくることに気づきました。この違いは何だろうと考えた時に、「この人は、壊れるという人生経験を欲しがっているんだ。だから課題を取り上げてはいけない」という気づきを得たんです。この気づきを経て、相談者との向き合い方が変わりました。
イ:それが帝王学を学ぶきっかけになったのですね。
下地:そうです。表面的なカウンセリングではなく、東洋哲学、そして帝王学へと繋がっていきました。京都で帝王学を教えている師匠の噂を聞き、毎月沖縄から京都に通って、帝王学と算命学を学ぶ機会を得ました。
イ:帝王学とは、簡単に言うとどのような学問ですか。
下地:帝王学とは、王様が周りを支配するための学問というイメージを持たれがちですが、一言で言ったら「人間学」です。王様が皆に自分がやりたい方向に動いてもらうためには、「魅力」がないとだめです。この人のために働きたいと思わせる人を周りに引き入れなければなりません。代々続く家で、失敗した教訓や「絶対やっちゃだめだよ」ということを伝えていったものが、帝王学と呼ばれるようになったものです。
仕事のやりがいと「非効率」の追求

イ:現在のお仕事の中で、「たまらなく面白い」と感じる瞬間や、一番のやりがいは何でしょうか。
下地:相談者の目に希望の光が宿る瞬間です。また、繁栄軍師として、東洋哲学的な言葉を言語化して伝えることで、皆さんの行動とか人生の新しい気づきを与えられる瞬間です。具体的には、宿命鑑定や星読め学で運気を見ながらアドバイスすることで、経営者さんの事業のスピード感が一気に上がる瞬間に立ち会えることが、すごくやりがいがあります。
イ:逆に、この仕事ならではの「大変さ」や「難しさ」はありますか。
下地:人に関わることは、徹底して「非効率」を追求している点です。以前は、相談を受けた時に「この人をどうにかしてあげないといけない」という責任感で、こちらの価値観の押し付けになってしまい、その人が本来向かいたいところに導けないことがありました。今はそれが手放せているので楽になりましたが、相手を依存型にしないよう、自分で立つ力をつけることが大切だと思っています。
イ:お仕事をする上で、一番譲れない価値観やモットーは何でしょうか。
下地:仕事の効率化は目指すのですが、人と関わることに関しては徹底して「非効率」を追求します。例えば、お礼を言う際に最も効率が悪いのは直接会いに行くことですが、その次に大事にしているのが、手書きのハガキやお手紙を渡すことです。
イ:なぜ非効率をそこまで徹底されるのですか。
下地:筆文字のワークをやるようになったきっかけで絵本作家のたまもとさゆりさんや、特に富士山の頂上にあるポストに描いたハガキを投函される下川浩司さんとの出会いが影響しています。富士山に登って頂上からハガキを出すという行為には、日本で一番高いところから届けたいという思いが込められていて、その感動が、僕もそういう人間でありたいと思ったきっかけになりました。
影響を受けた人物と将来の展望
イ:ご自身の考え方や仕事のスタイルに影響を受けた人物はいますか。
下地:大家の会を立ち上げたきっかけとなった経営コンサルタントの宮城裕社長は、僕の人生を語る上で絶対外せない人物です。彼とのご縁で色んな人に出会うことができました。宮城社長の経営スタイルは、「利他」なんですね。アパートの入居者さんが喜んでもらうことを優先する(例えば、エントランスにハロウィンの飾り付けをし、子供たちにお菓子を配るなど)姿勢に影響を受けました。
イ:今後達成したい大きな目標や、今挑戦してみたいことはありますか。
下地:昔若い時に持っていたような「夢」という感覚は、今は実際ないんです。やりたいことリストはたくさんあって、実現できるまで絶対やめないというスタンスなので、夢という感覚が消えました。
イ:そのやりたいことリストの中で、特に力を入れたい活動はありますか。
下地:今、いくつか団体も作っているのですが、「日本偽善者クラブ」をもう少し強化したいと思っています。これは、海外の子供たちに支援するなど、人のために活動している友人が「偽善者だ」と批判されショックを受けているのを聞いて悔しかったのがきっかけです。偽善者と批判する人に対して、「お前偽善でもないの?」と問いかけられるような、活動しやすい団体にしたい。年会費を集め、それを「ベストオブ偽善者」の活動にベットしようという回し方をしたいと考えています。
イ:悩んだりした時に、元に戻る指針やリフレッシュ方法はありますか。
下地:海に行って、妻との時間をすごく大事にしています。朝日や夕日を見に行ったり、妻に話を聞いてもらったりして、かなりリフレッシュしています。
イ:最後に、キャリアに悩んでいる方や、これから何かを始めようとしているリスナーへメッセージをお願いします。
下地:僕らの世代は「将来何になりたいか」と質問されることが多かったですが、今の世代だと今ある仕事でしか表現できません。今ある仕事が10年後もあるとは限らないし、今ない仕事も10年後には発生している可能性があります。だから、「何がやりたいか」ではなく、「将来自分はどうありたいか」という「あり方」を大切にしてほしいんです。
下地:例えば、救える人間でありたい、人助けをしたい、と、そのあり方を追求していくと、仕事というのはそのあり方を表現する一つの手段になります。そうすれば、時代が変わっても状況が変わっても、自分の足で立てることになると思います。
今後の活動について
イ:下地さんのイベントやウェブサイト、SNSなど告知があればお願いします。
下地:沖縄県内では、月に1回、大体第4火曜日にリアル面授の「帝王学お話し会」をやってます。また、オンラインの方では、日頃お仕事で来られない方のために、第3か第4の週末に「オンライン帝王学お話し会」をやってます。
イ:どのように探せばよいでしょうか。
下地:Facebookで「下地潤栄」で検索していただければ見つかります。また、「繁栄軍師」で検索していただければホームページも出てきます。
Facebook https://www.facebook.com/junei.shimoji
ホームぺージ https://www.繁栄軍師.com/
イ:下地さん、本日はお忙しい中、貴重なお話をいただき本当にありがとうございました。
下地:ありがとうございました。

イ:NPO法人Mirai Kanaiがお送りしたミラクルモンスター、いかがだったでしょうか。番組では、面白い人を応援したい、地域を元気にしたいという番組応援団を募集しています。興味を持ってくださった方は、是非ネットで「NPO法人Mirai Kanai」と検索して、ホームページやSNSをチェックしてみてください。