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【インタビュー】全員主役の介護経営と地域貢献:株式会社いちまん会上原 亮氏が語る「考えるより行動」の哲学

本日のミラクルモンスターである上原 りょうさんのプロフィールをご紹介します。


ゲスト名:上原 亮 (うえはら りょう)

プロフィール: 株式会社 いちまん会 代表。沖縄県糸満市出身。

主に介護事業(デイサービス4事業所、地域包括支援センター、移動販売事業)の運営を行っています。

中学時代に野球での怪我をきっかけに理学療法士(PT)の道へ進む。病院勤務を経て、患者が心身共に不安を抱えたまま退院するケースを目の当たりにし、リハビリに特化したデイサービスを立ち上げた。

現在は、介護事業のほか、元プロ野球選手が指導する野球塾(かっ飛ばせ!アカデミー沖縄)・不動産賃貸業(UK株式会社)の運営も手がけ、地域貢献にも力を入れている。

URL: ホームページ:https://www.ichimankai8643.com

Instagram:

https://www.instagram.com/ichimankai?igsh=MXV2dG04bzFhemJpcg==

https://www.instagram.com/ryo_uehara_itoman?igsh=cDR6dmdkcDdvazhs


イ:NPO法人Mirai Kanai ミラクルモンスター。本日はめちゃくちゃ遠く、糸満市から上原りょうさんにお越しいただいています。

パーソナリティはズケヤマセイラ、崎山夏紀、宮城拓真でお送りいたします。

上原さん、まずはリスナーの皆さんに自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。

上原:皆さんこんにちは。糸満市の方から来ました、今、株式会社いちまん会代表の上原と申します。よろしくお願いいたします。

イ:ちなみに、どのような活動をされているのでしょうか。

上原:はい。今は主に介護事業を行っておりまして、デイサービスを市内で4事業運営しています。それから、地域包括支援センターも市からの委託を受けて運営しております。基本的には介護がメインとなっております。


理学療法士を目指したきっかけと起業までの道のり

イ:子供の頃はどんな子でしたか。

上原:子供の頃は、そうですね、今と変わらず大人しくて控えめでした。

イ:リハビリの専門学校へ行かれたのは、何かきっかけがあったのでしょうか。

上原:小中高と野球の部活をしていたのですが、中学の頃に腰椎椎間板ヘルニアを発症しまして。その中でリハビリの先生(理学療法士)と出会い、将来自分もこういう仕事に就きたいなと思って、理学療法士になりました。

イ:高校卒業後は東京へ行かれて、学校を卒業して沖縄に戻られたのですね。最初に選んだお仕事は。

上原:沖縄に戻ってきて、沖縄市の翔南病院で理学療法士として2年間勤務しました。その後に、南部病院で同期として勤務していました。

イ:その後、ご自身でデイサービスを立ち上げられたきっかけは何だったのでしょうか。

上原:病院で勤務している中で、診療報酬改定などもあり、リハビリが完治していない患者さんが、病院の日数制限で心も気持ちも不安な中退院するような形が続いていたことです。患者さんが最後まで自宅で生き生きとした生活ができるようにという思いがあって、リハビリに特化したデイサービスを立ち上げたいと思い、現在に至ります。

イ:それはおいくつぐらいの頃ですか。

上原:29歳、30歳になる年ですね。


事業内容と経営のこだわり

イ:現在4つのデイサービスを運営されていますが、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。

上原:全事業所でリハビリを特化し、売りとして行っています。最近3年前にオープンしたリハビリフィットネスデイ「デイdeジム」は、要介護になる手前の方(要支援1、2)を対象とした介護予防に特化したデイサービスで、内装もフィットネスのようなジムっぽい作りです。

イ:ジム風の内装なのですね。他の事業所はいかがでしょう。

上原:50人規模のデイサービスでは、土地が広いため庭で畑をしたり、カラオケルームを作ったりしています。内装もカラオケ風にしたり、個室で歌えるようにしています。

イ:カラオケルームまで。

上原:あとデイサービス「いさら」は、リハビリはもちろんですが、アットホームな雰囲気を大切にしています。元々蕎麦屋さんでしたので、その家族で座れる席をそのまま使用するなど、第二の家のような居心地がいい空間です。もう1つのデイサービス「めえざと」は行事に力を入れてまして。買い物外出訓練や、皆さんでご飯を食べに行ったり、ドライブなど、様々な行事を毎年バージョンアップさせて行っています。

イ:4箇所それぞれコンセプトがあって、色とりどりな感じですね。また、上原さんは株式会社いちまん会とは別に、野球に関する事業もされているとか。

上原:はい。合同会社を2年前に設立しまして、元プロ野球選手が指導する小学生・中学生向けの野球教室、野球塾を行っています。こちらはバッティング専門の塾です。また、地域貢献事業として、年に何回かは地域の球場を借りて無料で野球教室を開催しています。


仕事のやりがいと経営の難しさ

イ:お仕事でたまらなく面白いと感じる瞬間、一番のやりがいは何でしょうか。

上原:色々50種類ぐらいあるのですが(笑)、特にやっぱりデイサービスの利用者さんと話している中で、「ここに来て楽しいよ」とか「リハビリして元気になったよ」など、笑顔で感謝される時が、この仕事やってよかったなと思う瞬間です。あとは、スタッフに昇給やボーナスをいっぱい還元できた時もやりがいを感じます。

イ:逆に、この仕事ならではの大変さや難しさはありますか。

上原:元々理学療法士でしたが、今は経営者としても会社の運営を両立しないといけないということがあります。リハビリを売りにしてる分、利用者さんが良くなればなるほど、介護度が改善します。利用者さんやご家族は喜びはするのですが、会社に入る報酬が下がってしまうという点です。例えば、報酬が20万円だったのが10万円、5万円だったのが1万円となってしまうので、売上が下がった時に、経営的に難しい部分があるのが葛藤です。

イ:良くなったら報酬が下がってしまうのは難しいところですね。

上原:そうですね。ただ、本土では介護度が改善した事業所に対し、表彰制度や報奨金制度を設けている事例も少しずつ出てきています。沖縄県でもいずれはできたらいいなと思っています。


大切にしている価値観と行動指針

イ:上原さんが大切にしている価値観や仕事をする上でのモットーは何でしょうか。

上原:私自身、不器用で何もできないタイプなので、自分一人の力では何もできないと思っています。なので、特にスタッフ全員が目立って欲しいという思いから、「全員主役」を理念に掲げています。正社員、パート、職種に関係なく、全員が主人公になって欲しいと思っています。

イ:仕事をしていく中で、指針に迷ったり、立ち止まったりすることはありますか。

上原:迷った時、リセットするために何をしているかというと、散歩(歩き歩き)ですね。運動は好きなので。

イ:ちなみに、上原さんの考え方に影響を与えた人物や本、歌などはありますか。

上原:歌で言うと、ミスターチルドレンさんの「終わりなき旅」です。さまよった時に歌詞を聞くと、「高ければ高い壁の方が」といったフレーズや、「君は君でいい」といった歌詞に励まされます。

イ:何か新しいことを始める際の行動指針はありますか。

上原:必ず何か新しいことをやる時にはこだわりがあって、「好き」「できる」「利益」が交わったら迷わずGOです。一つでも交わらなければ、それは違うかなと。また、考えすぎてしまうとどうしてもリスクのことばかり考えてしまうので、なかなか一歩目が踏み出せません。ですから、「考より行(こうよりこう)」を大切にしています。問題点やリスクは、やった後にその都度評価しながら変えていくようにしています。


未来への挑戦とメッセージ

イ:今後達成したい目標や挑戦したい大きな目標について教えてください。

上原:これも全部で6種類あるのですが(笑)。今、糸満市の財政が厳しくなっているという話もありますので、民間の力を借りて、糸満市がお金を負担せずに地域を活性化させたいと思っています。例えば、パークPFIやネーミングライツなどを活用し、固定資産税の収入にも繋がるような取り組みをしたいです。他にも、空き家対策問題にも取り組んで、移住者が来たり、税収に繋がるようなイノベーションを起こしたいと思っています。

イ:最後に、ご自身の道に悩んでいるリスナーの方に向けてメッセージをお願いします。

上原:新しいことを始める時は誰でも不安なことが多いと思うのですが、周りから「やるのはダメだよ」と言われることもあります。ですが、一番は自分を信じて、応援してくれる人を信じて進むことが大切です。やりたいけどやらない、この挑戦しないことの方がリスクがあると思いますので、ポジティブに挑戦していって、自分がやりたい夢を叶えていってほしいなと思います。

イ:本日は素敵なお話をありがとうございました。

上原:ありがとうございました。

イ:株式会社一万会さんの情報や、野球塾「カッ飛ばせボールアカデミー」の情報は、インターネットで検索したら出てきますので、ぜひチェックしてみてください。


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