はじめに
NPO法人Miraikanaiがお届けする番組「ミラクルモンスター」では、ユニークな経歴を持つ素敵なゲストをお招きし、その方のストーリーを深掘りしています。
今回のゲストは、現役東大生でありながら23歳で学習塾「メアライズアカデミー」を経営する若き起業家、仲間令先生です。
勉強とは無縁に過ごしていた日々から独学で東大合格を掴み取った彼の人生激変のストーリー
そして「恩と義」を大切にする彼の経営哲学について、じっくりと伺いました。リスナーの皆さんの日常に新しい発見やワクワクをお届けできれば幸いです!
ゲストのプロフィール

• お名前: 仲間令(なかまりょう)
• 年齢: 23歳(今年24歳になります)
• 現職: 学習塾「メアライズアカデミー」経営
• 学歴: 沖縄の開邦高校を卒業後、独学で東京大学文科三類に合格
現在も東京大学に在籍中(休学中)文学部人文学科英語英米文学専修課程に進学
• 起業までの道のり:幼少期から「何かをゼロから生み出すこと」が好きで、小学生の頃から起業を志す
中学2年生の時に、初めて真剣に取り組んだテストで学年1位を獲得し、勉強の面白さに目覚める
中学3年生から東京大学を人生初の大きな目標に掲げ、独学で受験勉強に熱中
大学入学後、家庭教師や個別指導塾の講師として働き、その経験が現在の塾経営に繋がる
大学3年生の時に、会社員として働くよりも自分で事業を作り経営することに魅力を感じ、起業を決意
• メアライズアカデミーの特徴:沖縄を拠点に、オンラインと対面の両方で個別指導を提供。 単に授業を行うだけでなく、「自学自習のやり方」や「計画的な勉強法」を教え、生徒が主体的に学ぶことをサポートする。学習のPDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を生徒と共に回していく指導法が特徴
• 大切にしている価値観: 「恩と義」を重んじ、受けた恩は返し、義に反する行動は絶対に取らないことを信条としている。この価値観は起業を通して強く意識するようになった
• 今後の目標: 生徒数1000人規模の塾に拡大し、組織化を進める。沖縄の教育に良い影響を与え、主体的に学ぶ教育を届けていきたいと考えている
• 公式情報: 「メアライズアカデミー」のホームページ、YouTube、Instagramで情報発信中
https://todai-kobetsu.com/okinawa
イ:NPO法人Miraikanaiミラクルモンスター、本日のゲストは仲間令先生です!仲間先生、本日はよろしくお願いします。まずはリスナーの皆さんに、現在どんな活動をされているのか自己紹介をお願いできますでしょうか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):はい、わかりました。沖縄で独学で東大に合格し、現在「メアライズアカデミー」という学習塾を経営しています。メアライズアカデミーは、ただ授業をするだけでなく、自学自習のやり方や計画的な勉強法から教えることを重視しており、生徒が主体的に学んでいくのをサポートする塾となっています。よろしくお願いします。
イ:おお、東大生で塾経営!今日はお話を聞くのがすごく楽しみです!早速ですが、仲間先生がこの塾を始めようと思ったきっかけ、子供の頃や学生時代に今の活動に繋がるような体験はありましたか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):元々、物を作り出すことがすごく好きだったんです。作られたもので遊ぶよりも、自分でゼロから何かを生み出すことに夢中でした。幼少期、3、4歳くらいの頃はダンボールで工作ばかりしていましたね。そういった経験から、小中高とずっと「起業をしてみたいな」と思っていました。
イ:小学校の頃から起業したいと思っていたんですか!それはすごいですね。ちなみに、今年は何歳になられるんですか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):今23歳で、今年24歳になります。
イ:23歳!若いですね!では、社会に出て最初に選んだお仕事は何だったんですか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):大学生になって、家庭教師と個別指導の塾での講師をしたのが最初です。今の塾はまさに個別指導の形式なので、生徒への接し方や授業の進め方など、当時の経験が大きく繋がっていると思います。
イ:なるほど、現在の事業の原点ですね。ご自身のキャリアにとって、決定的なターニングポイントとなった出来事や決断について教えていただけますか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):はい。大学生の時に塾のアルバイトをしていて、大学3年生になると就職について考える時期になると思うんです。その時に、将来どうしようかと深く考えました。色々考えた結果、やはり会社で働くよりも、自分で何か事業を作り経営していく働き方の方が、自分が思い描くものに近いと感じて、そこで起業する選択をしたのが大きなターニングポイントですね。
イ:大学3年生で起業を決断されたとは…すごい行動力です。ちなみに、東大に独学で行けるものなんですか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):難しいと思います。僕の場合は、中学校3年生の最初から東大に行きたいと思って、それからずっと受験勉強していました。東大に行くという目標は、人生で初めて掲げた大きな目標だったので、野球で甲子園を目指すような熱量で、そこに全てを注ぎ込んでいました。かけた時間が長かったことと、その熱量が大きかったことが合格に繋がったのだと思います。
イ:その背景を聞くと納得できますね。なぜ中学3年生の時に東大を目指そうと思ったんですか?そのきっかけを教えてほしいです。
仲間令先生(メアライズアカデミー):それが、僕にとって人生で一番最初のターニングポイントだと思っています。元々、何も得意なことがなかったんです。中学2年生の時にバレー部に入っていましたが、部員8人しかいないのに補欠でした。スタメンが7人なので、ただ1人の補欠枠を埋めていたんです(笑)。
イ:それは面白いですね!
仲間令先生(メアライズアカデミー):そうなんです(笑)。勉強も全くやっていませんでした。ところが、中学2年生の学年最後のテストで、初めてちゃんとテスト勉強をしてみたら、なんと学年1位を取ることができたんです。これが衝撃でした。それまで大きく成果を出したことがなかったので、「これだ!」と思いました。自分は勉強が絶対向いているし、得意なんだと。そこから勉強が楽しくなって、どうせ頑張るならトップを目指したいと思い、東大という挑戦する価値のある大きな目標を掲げました。元々は200人中50番くらいでしたから、一気に1位になったことで大きな自信に繋がりましたね。
イ:それは大きなギャップですね!高校時代もずっと受験勉強に打ち込んでいたんですか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):そうですね。受験で使う科目に関してはどんどん受験勉強を進めていくと、東大レベルの受験勉強をしていると学校の勉強は大したことなくなってくるんです。なので、受験勉強を進めつつ、学校の勉強は復習のような感覚でした。塾にも全く行っていませんでしたね。
イ:塾なしで東大合格は、沖縄ではかなり珍しいのではないでしょうか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):そうですね、毎年沖縄から10人くらいは東大に合格しますが、塾に全く行かないというのは少ないと思います。
イ:東大では何学部を選ばれたのですか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):入学時は文科三類という文系のところに進学し、2年生の時に学部選択で文学部に進みました。東大は入学時に学部ではなく類で分かれていて、2年生の時に自由に学部を選べるシステムになっています。英語や国語が得意だったので、文学部を選びました。英語文学専修課程に進み、イギリス文学やアメリカ文学、シェイクスピアなどを読んでレポートをまとめたりしていました。
イ:東大に合格した時、周りの反応やご自身の心境はどうでしたか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):めちゃくちゃ嬉しかったですね。家族みんなに喜んでもらい、お祝いもしてもらいました。ただ、合格発表当日の出来があまり良くなかったと感じていたので、「まずいかもな」と正直落ちる可能性も考えていました。中学2年生で学年1位を取った時の方が突然だったので、周りの驚きはそちらの方が大きかったかもしれません(笑)。
イ:仲間先生はまだ現役の東大生とのことですが、現在の活動の「ここがたまらなく面白い」「やりがいを感じる瞬間」はどんな時ですか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):やっぱり一番嬉しいのは、生徒の成長を感じられた時や、目標を達成できた時ですね。毎年3月に合格発表がある時期は、合格の知らせを聞くと本当に嬉しいです。メアライズアカデミーの生徒は小中高生で、高校生が一番多く、大学受験がメインになっています。
イ:その一方で、この仕事ならではの大変さや難しさを感じるのはどんな時でしょう?
仲間令先生(メアライズアカデミー):やはり、生徒の「行動を変えていく」ことの難しさです。塾では勉強法や計画的な進め方を教えていますが、実際にそれを実践し、行動が変わらないと結果には繋がりません。この行動の変化を起こしてもらうのが本当に難しいと感じています。
イ:これまでで一番きつかった経験はありますか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):なかなか本当に勉強に一切取り組まない生徒がいた時です。勉強が嫌いなわけではなく、受験生なので勉強しなきゃいけない、したいと思っている一方、毎週授業で「今週はどうでしたか?」と聞いても、基本的に何もやってこない。そういう時は、どうすれば良いのかとすごく悩みました。限られた時間の中で、どう働きかければ勉強を実践できるようになるのかをひたすら模索するんです。残念ながら、その生徒は合格できませんでした。
イ:それは本当に難しい問題ですね。お仕事をする中で、仲間先生が「これだけは譲れない」と大切にしている価値観はありますか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):僕は「恩と義」を大切にすることです。受けた恩は返し、義に反するような行動は絶対に取らない。これは人間としての基本だと思いますし、一番大事なことだと思っています。
イ:23歳でその言葉…本当に素晴らしいです。この「恩と義」という価値観は、起業してから強くなったものなのでしょうか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):起業してからですね。正直、僕はそんなに生真面目な人間ではなく、結構「だめでしょう」みたいなこともやっちゃってきたタイプなんですけど(笑)。でも、起業してから色々な人と話したり教えてもらったりする中で、そういう部分が大事だというのを身に染みて感じました。自分自身の経験で助けてもらったこともたくさんありますし、恩を忘れるのは良くないことだと強く思ったんです。
イ:起業って、様々な要素があったり、一人ではできないことに気づいたりするから、考え方が深まるのかもしれませんね。ちなみに、影響を受けた人はいますか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):実はあんまりいないんです。もちろん、様々な人に会って教えてもらう中で、「これは大事だな」と思うことはありますが、特定の人から強く影響を受けて「こうなりたい」と思ったことはありません。幼少期から自分で決めたい、自分で意思を持ちたいという気持ちが強かったので、それもあって、自分の意思を強く持ち、自分自身が行動を起こしていくことが大事だと考えています。家族の中に大学に行った人もいなかったので、勉強しよう、東大に行こうと思えたのは、自分自身が意思決定をして行動し続けたからだと思っています。
イ:まさに「主体性」ですね。メアライズアカデミーの具体的な指導方法はどのようなものですか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):基本的な流れとしては、まず生徒の目標(志望校や成績向上など)に合わせて長期の学習計画を立てます。そして、その長期計画を実現できるように、毎回の授業の中で先生と一緒に1週間ごとの行動計画を立てていくんです。具体的に「この参考書のこの範囲をやりましょう」といった具合に決めて、実際に実践するのは生徒自身。先生は、その振り返り(チェック)と、また新しい計画を立てる(プラン)というPDCAサイクルを一緒に回していく役割を担います。
イ:昔の塾のイメージとは違って、先生は「Do」の部分を一緒にするのではなく、コーチングに近いですね。PDCAの「チェック」や「アクション」の部分で先生が深く関わることで、生徒は自分で考えて行動する力を養える。これはかなり目標に近づきやすいと思います。
仲間令先生(メアライズアカデミー):はい、まさにその通りです。
イ:現在、生徒さんはどれくらいいらっしゃるんですか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):今、全体で100人くらいの生徒がいます。講師スタッフの方々にも協力していただきながら運営しています。オンラインのみでスタートしましたが、今年から沖縄の新都心に店舗も構え、自習や授業、質問ができるようになっています。講師は医学部生や東大以外の大学の先生など、約40名が在籍しており、紹介を中心に採用し、研修やフィードバックを通じて指導の質を高めています。
イ:これからの未来についてもお伺いしたいのですが、今一番挑戦してみたいことや、達成したい大きな目標はありますか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):はい。今目標にしているのは、生徒数1000人規模の塾を作りたい、ということです。1000人という規模になれば、個人や僕自身がどうするかよりも、組織として仕組みがしっかり出来上がっているかが大事になると思うので、今は組織化に一番力を入れています。
イ:1000人とは大きな目標ですね!若い世代へのアドバイスはありますか?
仲間令先生(メアライズアカデミー):僕が大事だと思うのは、自分自身がどう生きていきたいか、どういう人生にしたいかというところに素直であることです。自分が「こうしたい、こうありたい」という気持ちが一番大きなエネルギーになると思います。そのエネルギーを持って行動していくことで、理想とする生き方を実現できる。逆に、行動しなければ何も始まりません。自分自身の行動の速さと数が大事だと思います。
イ:全くその通りですね!最後に、メアライズアカデミーの告知をお願いします。
仲間令先生(メアライズアカデミー):「メアライズアカデミー」と検索していただければ、ホームページが出てきます。そちらに様々な情報が載っている他、YouTubeやInstagramも配信しているので、ぜひご覧ください。対象年齢は主に大学受験を目指す中高生ですが、大学受験をしたいという社会人の方(主婦の方なども)もいらっしゃいます。入塾に偏差値などの基準はなく、皆さんに開かれています。目標設定についても、無理な場合は「このやり方では厳しい」と正直にお伝えし、生徒に合わせた計画を立てています。
イ:仲間先生、本日は本当にありがとうございました!1000人規模の塾、沖縄の教育に良い影響を与えるという未来の展望、応援しています!
仲間令先生(メアライズアカデミー):ありがとうございました。
——————————————————————————–
本日のゲスト、仲間令先生のお話はいかがでしたでしょうか?バレー部の補欠から東大合格、そして若くして起業という「人生激変」のストーリーに、多くの方が勇気をもらったことと思います。特に「恩と義を大切にする」という価値観や、「自分に正直に、行動の速さと量を重視する」というアドバイスは、私たちNPO法人Miraikanaiも共感する大切なメッセージです。
教育を通して社会を良くしていこうという仲間先生の情熱が、沖縄、そして日本の未来を明るく照らすことでしょう。これからの活躍も大いに期待しています!